マクドナルドのマスコットキャラクターといえばピエロのドナルドですが、最近めっきり見かけなくなりました。
実はドナルドは現在、マクドナルドのメインキャラクターを退いています。
ではなぜ、ドナルドはメインキャラクターではなくなったのか?ドナルドが消えた理由について解説します。
【2024年】ハンバーグラー、グリマスら復活もドナルド消された?!
帰ってくるよ。 pic.twitter.com/oC9WSJOhk5
— マクドナルド (@McDonaldsJapan) September 12, 2024
2024年9月12日。日本マクドナルドはXの公式アカウントに上(↑)のポストを行いました。
シルエット画像の正体は、おそらくグリマス、ハンバーグラー、バーディ。それに画像右下のモップのような物体はフライキッズでしょうか。
そこに「帰ってくるよ。」のコメントが添えられており、おそらく近いうちにイベントやハッピーセットのグッズ等にキャラクターたちが登場するのではないかと予想されます。
でも、ちょっと待って!ドナルドがいない。主役じゃないの?(ビッグマックポリスもいないけど)
グリマスの巨体と重なるように手前にドナルドがいる可能性もありますが、おそら不在かと思われます。
ドナルドはいつからいなくなった?
義実家で保管されてたハッピーセットのおもちゃがエモすぎる🍔
— ユウカ@ママブロガー (@nekosuma1015) September 3, 2024
このおもちゃ見るまでキャラクターたちの存在を忘れてたけど、いつから見かけなくなったのか全く思い出せない🐈#マクドナルド #マック #ハッピーセット pic.twitter.com/dAgpYQttj4
実は、日本版マクドナルドのCMには2007年以降、ドナルドは出演していません。
さらに、ドナルドは2016年以降、マクドナルドのマスコットキャラクターから降ろされています。
たしかテイクアウトの紙袋や、ドリンクカップの下部には、リサイクルを呼びかけるドナルドのイラストが小さくプリントされていたと記憶していますが、2024年現在もそのイラストが使われているのかは不明です。
それにしても、グリマス、ハンバーグラー、バーディは復活させてもらえるのに、ドナルドは完全に存在が伏せられてしまっている状況は気の毒です。
一体なぜ、ドナルドはマクドナルドのキャラクターから消されたのでしょうか?
マクドナルドからメインキャラ・ドナルドが消えた理由
マクドナルドからドナルドが消えたのにはいくつかの理由があります。
日本のマクドナルドのCMから消えた理由と、アメリカのマクドナルド(本家)が2016年に、ドナルドをマスコットキャラから外した理由は、それぞれ次のとおりです。
ドナルドが日本のマクドナルドCMから消えた理由はマーケティング戦略
日本マクドナルドの広報担当者によると、2007年以降にドナルドがテレビCMからいなくなったのは、「マーケティング戦略上、商品やキャンペーンそのものを紹介した方が伝わりやすいと判断した」という理由からのようです。
季節限定のオリジナル商品や、漫画やアニメキャラクターとコラボしたハッピーセットなどをPRするのには、ドナルドら既存のキャラクターを登場させるよりも、有名タレントを起用したり、コラボキャラクターを登場させたCMを作るほうが消費者に魅力を伝えやすいと判断したのでしょう。
2007年以降、日本のマクドナルドのCMはずっと同じ手法を用いています。
ドナルドが2016年にメインキャラクターを降ろされた理由はピエロ騒動
2016年前後に世界各地で起こったピエロ騒動を覚えているでしょうか?
これが、ドナルド引退の一因となったようです。
ピエロ騒動とは、ピエロの格好をした人物が、路上でいたずらをしたり、ソーシャルメディアで脅迫をしたり、強盗や殺傷をするというもので、このことがアメリカ全土やイギリスなどで大きな社会問題となりました。
このピエロ騒動により、ピエロに恐怖感や嫌悪感を抱く人が増え、その影響がマクドナルドにも及んだようです。
当時、マクドナルドのスポークスマンだったテリー・ヒッキーは、ピエロ騒動を受けて「マクドナルドと各地域のフランチャイズ加盟店は、地域社会におけるピエロの目撃についての状況に留意しています。現在、地域社会の行事へのロナルド・マクドナルドの参加について、慎重に対応したいと考えています」とBuzzFeed Newsにコメントしています。
このピエロ騒動以外にもマーケティング的な要因もあったのかもしれませんが、ドナルドが降ろしの背景には、ピエロ騒動が大きな影響を与えたことは事実でしょう。
ドナルドが消えたもう一つの理由は反ドナルド運動?!(マクドナルド側は否定)
2010年に起きた「反ドナルド運動」もドナルドが消えた理由の一つでは?と言われています。
反ドナルド運動とは、アメリカで起きたCAI(コーポレート・アカウンタビリティー・インターナショナル)という、消費者の権利や安全を守るために活動する市民団体による抗議運動です。
CAIは「子供たちに大人気のドナルドを利用して、マクドナルドは何十年にも渡って子供たちに高カロリー食の需要を煽り、健康被害を与えた」という主張のもと、ドナルドのキャラクター利用禁止を訴えました(←言いがかりでは…)。
これに対し、マクドナルド側は反論しましたが、それ以降、ドナルドが公式に登場する機会は減っていきました。
まとめ:ドナルドが消えたのは、起用によるリスクが大きかったため
マクドナルドのマスコットキャラクター、ドナルド・マクドナルドが店頭やCMから消えたのは、マーケティング戦略上の理由に加えて、ピエロ騒動や反対運動により、ドナルドを起用すること事態にリスクが生じたことが理由でした。
レトロかわいいマクドナルドのキャラクターたちは、今も当時を懐かしむ大人たちに愛されていますし、新たに知る子供たちにも人気が出そうです。しかしメインキャラクターのドナルドは世界一有名なピエロなだけに、その影響力も絶大だからこそ、復活の道も険しいのかもしれませんね。