お笑いトリオ・ジャングルポケットのメンバー、斉藤慎二氏が、性的暴行を加えたなどとして、ケン視聴に書類送検されました。
このニュースについて話題になっているのが、報道各社が斉藤慎二氏のことを「斉藤慎二メンバー」と呼んでいることです。
立場的に容疑者であるはずの斉藤慎二氏が、容疑者ではなくメンバーと呼ばれるのは芸能人特権ではないかという声もあります。
なぜ斉藤慎二氏がメンバーと呼ばれるのでしょうか?その理由を調べてみました。
ジャンポケ斉藤が性的暴行容疑で書類送検
【速報】活動休止中のジャングルポケット・斉藤慎二メンバー、20代女性に性的暴行加えたなどとして書類送検https://t.co/ZsWpGMs1Ta
— ライブドアニュース (@livedoornews) October 7, 2024
捜査関係者によると、斉藤メンバーはことし7月、テレビ番組の撮影に使うロケバスのなかで、20代の女性に性的暴行を加えるなどした疑いがもたれている。 pic.twitter.com/iWIqLsJx1H
体調不良を理由に、全てのレギュラー番組を降板し、現在芸能活動を休止しているお笑いトリオ・ジャングルポケットの斉藤慎二氏が、不同意性交と不同意わいせつの疑いで書類送検されたことが分かりました。
以上が現時点で報じられている内容です。
しかし、斉藤氏の妻・瀬戸サオリさんによると、報道内容に一部事実と異なる点もあるようです。
この件で性的暴行と報道されておりますが
一部事実と違う報道がされております。不同意ということでお相手の方が
被害届を出しているとお聞きしておりました。事実関係としましては、
相手の方からも行為があり
SNSをフォローしたり
連絡先を交換していたことは事実で
こちらとしましては
ロケバスの中のドライブレコーダー及びカメラの解析を
警察の方に求めていました。
一方的な行為ではなかったことを伝えている状況でした。私が弁護士の方から聞いている内容は
https://www.instagram.com/p/DAzju0xzXAu/?hl=ja
これが全てです。
今後の調査で事件の真相が明らかになっていくでしょう。
【疑惑】ジャンポケ斉藤慎二の性的暴行はハニトラ?かわいそうの声も
斉藤慎二はなぜメンバーと呼ばれているの?容疑者じゃないの?
今回の事件を受けて、一部の報道機関を除いては斉藤慎二氏のことを斉藤慎二メンバーと呼称しています。
これについて世間からは「容疑者と呼ばないのはおかしい」「芸能人だからと忖度するな」という意見が寄せれられています。
ではなぜ斉藤慎二氏が容疑者ではなく、メンバーと呼ばれているのでしょうか?
その理由にはマスコミ内のルールが関係していました。
マスコミは書類送検者を容疑者と呼ばない方針
マスコミは基本的に、書類送検された人物を容疑者と呼ばない方針をとっています。
その理由は3つあります。
- 書類送検の段階では有罪が確定していないから
- 被疑者の人権や社会的立場に配慮するため
- 身柄拘束を伴う逮捕者(容疑者と呼ばれる)と区別するため
書類送検も逮捕も有罪が確定していないという点で同じなのですが、一般的に、逮捕を伴う事件よりも書類送検される事件の方が処分が軽い場合が多いため、書類送検される人物の方がより保護されているようです。
書類送検のニュースで「◯歳会社員の男/〇〇取締役/〇〇市議」などを耳にしますが、これらも人権に配慮した呼称です。氏名を伏せたり、個人名を報じる場合は「容疑者」ではなく肩書を利用します。
「メンバー」呼びは稲垣吾郎がはじまり!事務所圧力あった?!
ところで、「個人名+メンバー」という芸能人特有の呼称はSMAPの稲垣吾郎さんの事件が発端だったと言われています。
稲垣吾郎さんは逮捕後すぐに釈放されました。
しかし逮捕案件であり、マスコミ各社は当初、稲垣さんのことを「稲垣容疑者」と呼称していました。
ですが、SMAPのマネージャーだった飯島三智さんの強い抗議により、「メンバー」という呼び方に変更されたそうです。
当時の事情を知る元フジテレビアナウンサーの長谷川豊さんは、ブログで以下のように明かしています。
(飯島さんが)徹底的に怒ってきて、僕たちがどれだけ「そう(容疑者と)呼ぶことに決まってるんですよ…」と説明しても取り付くシマがない。彼女はSMAPのマネージャーとしてだけではなく、香取さんや草なぎさんらが出演していた「いいとも」を通じて、バーニングの周防さんやタモリさんの事務所の田辺さんととても親しかったので、そこからも圧力をかけてきてどうしようもなくなっちゃいました。
http://blog.livedoor.jp/hasegawa_yutaka/archives/51918977.html
さらには「もうSMAPを「SMAP×SMAP」に出させない!」と言ってきたんです。
<中略>
結局、超法規的措置というか、テレビ局の一番上の方々の会議室の中の調整により「メンバー」と呼ぼう、理由としては「いちおう釈放されているから」という事で収まりました。
「メンバー」という違和感満載のかっこ悪い呼称には、フジテレビアナウンス室からも心配の声が上がったそうです。しかし、「決まったことだから」とメンバー呼びが強行されたようです。
関連記事:【なぜ】フジテレビのガチャピン・ムックが他局出演?事務所や著作権は?
稲垣メンバーだけじゃない!!芸能人被疑者の呼称
稲垣吾郎さんの事件がきっかけとなり、書類送検された芸能人の被疑者は独特の呼称で呼ばれる文化が定着しました。
- TOKIO山口達也(強制わいせつ)…山口メンバー
- 島田紳助(傷害事件)…島田司会者
- 小泉今日子(当て逃げ)…小泉タレント
- 布袋寅泰(傷害事件)…布袋ギタリスト
- UVERworld TAKUYA∞(公務執行妨害)…清水ボーカル(本名:清水琢也)
イレギュラーな呼称も(小室プロデューサー/草彅容疑者)
音楽プロデューサーの小室哲哉さんは、2008年に詐欺の容疑で逮捕されたにも関わらず「小室プロデューサー」と呼称されました。
稲垣吾郎さんと同じSMAPのメンバーだった草彅剛さんは、2009年に泥酔し公園で全裸になっていたところ、公然わいせつの容疑で現行犯逮捕。
上記の事件と比べて、被害者もいない犯罪だったのですが、逮捕されたことと、酔っていたために釈放までに時間がかかったことから「草彅容疑者」と呼称されました。
まとめ:斉藤慎二メンバーを容疑者と呼ばない理由はマスコミ内のルール
斉藤慎二氏が容疑者ではなくメンバーと呼ばれるのは、”逮捕ではなく書類送検された人物は容疑者と呼ばない”というマスコミのルールに沿った対応でした。
これは芸能人だけに適用されるルールではなく、一般人でも「氏名+役職(肩書)」というように同様の対応が取られます。
芸能人を「メンバー」や「司会者」など、独特の肩書で呼称する習わしは、元SMAPの稲垣吾郎さんの事件から始まりました。