日生学園といえば日本一厳しいと言われた全寮制高校です。
過去には校内暴力や集団リンチなどが問題となり、日本中を騒がせたこともありました。
そんな日生学園は、現在改名して新しい学校に生まれ変わっています。
元日生学園の現在について調査しました。
日本一厳しいスパルタ高校「日生学園」
遂におすすめ欄ひーのんしか流れて来なくなった
— らめえん (@NikoUjimatsu) June 23, 2024
尊さで日生学園になってしまう pic.twitter.com/kmKuj7xA5d
日生学園(のちの日生学園第一高等学校)は、1966年に三重県津市に開校した、全寮制の高校です。
1988年までの間に、日生学園第二高等学校、日生学園第三高等学校、日生学園附属中学校が開校しました。
日生学園は日本一規律に厳しい学校で、生徒たちから「監獄」と呼ばれるほど。
早朝の「全力心行(ワッショイと叫びながら、力士の四股の姿勢で床の拭き掃除)」や、素手でのトイレ掃除、全力での校歌熱唱、厳しい上下関係、娯楽のない寮生活。
規則に従わないものや、厳しい生活に耐えきれず脱走したものには教師からの懲罰が待ち受けている。
体罰など珍しくなかった当時の日本においても、日生学園の厳しさは次元が違ったようです。
日生学園第二高校卒業生の、ダウンタウン浜田雅功さんは、「コンクリートの上で11時間正座させられた」「バリカンで坊主をするときに使う古新聞が唯一の情報源」など、学生時代の思い出を笑いを交えて語っています。
暴力事件が社会問題に
1985年には、週刊現代への内部告発によって、日生学園の教師や生徒による暴力や集団リンチ、事故死、脱走、自殺などの問題が明るみになりました。
このことは社会問題に発展し、日生学園に対する私学助成金交付の停止または保留の措置が講じられました。
日生学園の現在は?
厳しい規律と、暴力事件で有名となった日生学園ですが、現在はどのような学校になっているのでしょうか?
日生学園は2015年に学校名を変更
日生学園は創立50周年を記念し、運営する各学校名を以下のように変更しました。※いずれの学校も全寮制のままです。
- 日生学園附属中学校→桜丘中学校
- 日生学園第一高等学校→桜丘高等学校
- 日生学園第二高等学校→青山高等学校
- 日生学園第三高等学校→自由ヶ丘高等学校
体罰や厳しい校則は現在も続いているの?青山高校の評判
改名をし、リニューアルした旧日生学園の各学校ですが、現在も体罰や厳しい校則などが続いているのでしょうか?
日生学園の中でも最も厳しかったと言われている、旧日生学園第二高等学校(現在の青山高等学校)について評判を調べてみました。
学校口コミサイト「みんなの高校情報」の評価ポイントは以下の通りです。
青山高校の評価(「みんなの高校情報」より)
総合評価:3.00pt(5.00pt満点)
- 校則:2.69pt
- いじめの少なさ:3.07pt
- 部活:2.74pt
- 進学:3.19pt
- 施設:2.43pt
- 制服:3.55pt
- イベント:2.88pt
総合評価3.00ptは三重県の高校74校のなかの45位。
評価は低くもなければ高くもない、標準的な高校といったところでしょうか。
つづいて、卒業生、在校生、保護者の評価を見てみましょう(引用元:★★)。
全寮制ということもあり、校則で細かくルールが決められているようですが、それらの規則はかつて行われていた「全力心行」のようなスパルタ的なものではなく、集団生活を円滑に行うための細かなルールという印象です。
また、規則を破ったからといって、教師が体罰等で生徒をコントロールするような教育は現在行われていません。
青山高校は、集団生活を経験する機会の少なかった元不登校の生徒を多く受け入れいるようですが、全寮制のため、すぐに友だちができるという点が評価されいているようです。
勉強については、模試を頻繁に行ったり、学力別にクラス分けを行うなど、進学校とはいかないまでも力を入れている印象です。
まとめ:日生学園は体罰や暴力のない高校に生まれ変わっていた
暴力問題で話題になった、日本一厳しい日生学園高校ですが、現在は改名し、名実ともに別の学校へと生まれ変わっています。
現在は体罰やスパルタ教育は行われていません。
青山高校(元日生学園第二高校)の評判を調べたところ、全寮制のためか校則や制約が多く、窮屈に感じる生徒もいるようですが、規則正しい生活や自立力が身につく点を評価する声もありました。
また、全寮制なので学友と深く付き合えるというのも、青山高校の魅力のようです。