選挙の際に、立候補者や政党が、政策や主張を発信するための政見放送。
近年では、主張内容よりもキャラクターでインパクトを残そうとする候補者が増えています。
この記事では、過去に炎上したやばい政権放送をご紹介します。
ありのままをOAする政見放送
政見放送は公職選挙法で認められている選挙活動の一環です。
政見放送は、基本的にNO編集です(放送禁止用語などは音声を消される場合あり)。
これには選挙の公平性や透明性を保つ目的があるのですが、編集されないことを逆手に取って、「目立てばなんでもあり」の政見放送で爪痕を残そうとする候補者が年々増えています。
実際にどのような政見放送行われたのでしょうか?
やばい?おもしろい?放送事故寸前の政見放送まとめ
過去に実際に放送された、やばい政見放送の動画をご紹介します。
河合ゆうすけ(ジョーカー議員)
2024年東京都知事選挙の河合ゆうすけ候補(通称:ジョーカー議員)の政見放送です。冒頭の名前の読み上げがアナウンサー泣かせでやばいです。
「河合ゆうすけ43歳 赤巻紙青巻紙黄巻紙 老若男女 骨粗鬆症摘出手術 首相は酢醤油がお好き 東京特許許可局局長 今日急遽休暇許可却下」
さらに演説の始めと終わりの高笑いは手話通訳士さん泣かせ。思いっきりふざけていますが、視聴者からは根が真面目だと見抜かれていました。
渡辺マリコ、へずまりゅう
2021年衆議院選挙神奈川15区、「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」(NHK党)の渡辺マリコ候補の政見放送です。
渡辺マリコ候補不在のなか、いきなり、へずまりゅう氏とぷりん将軍(金正恩そっくりTikToker)が乱入し、へずまりゅう氏が手話通訳士さんにメントスコーラで襲撃します。手話通訳士さんは驚きと恐怖の表情。このままでは放送事故動画ですが、その後、へずまりゅう氏は真面目に演説。最後には手話通訳士さんへの謝罪シーンも放送されたため、好意的に受け取る人も。
しかし、「ひどすぎる」「笑えない」という声が多数派を占めました。
内野愛里
2024年東京都知事選挙の内野愛里候補の政見放送です。ひたすらに可愛く「内野愛里」と連呼する内野氏ですが、中盤で当然脱ぎ始め、チューブトップ姿に。その後、何らかの主張が始まるかと思いきや、終始名前を連呼し政見放送は終了。
調べたところ、内野愛里氏は地方議員を本気で目指しており、真面目で頭の良さそうな方でした。普通の政見放送でも良さそうなものですが…。もし今後、パフォーマンスがさらに過激になれば、それこそ放送事故になりかねません。
外山恒一
2007年東京都知事選挙の外山恒一候補の政見放送です。元祖おもしろ選挙放送と言えばこれ!と語り継がれる動画です。
政策は特になく、ただただ政府や多数派の政治家に対する不満を主張しています。注目なのは、外山氏の所作と口調。まるでアニメキャラクターのような独特の威圧感です。そして最後の一言でキレイにオチを付けていて、思わず笑ってしまいます。
門田節代
2019参議院議員通常選挙三重選挙区の門田節代候補(NHKから国民を守る党)の政見放送です。
始めは淡々と演説していますが、途中から落語家もびっくりの一人3役の会話芸が始まります。面白おかしくNHKの闇を立て続けに暴露したかと思えば、パワハラ疑惑のあった山形の号泣天気予報士のモノマネも飛び出し、ついつい演説に引き込まれてしまいました。
門田節代候補の政見放送は、批判的内見よりも、プレゼンスキルの高さが評価された好例です。
マック赤坂
2014年東京都知事選挙のマック赤坂候補の政見放送です。登場から見た目で主張するスタイル。
演説後半からはスマイルダンスのレクチャー動画が始まります。内容は全く無い動画なのですが、しつこいほどにスマイルを求めてくるため、最後にはこちらも笑顔にさせられてしまいます。
こんなマック赤坂氏ですが、2019年の港区議会議員選挙で初当選を果たしました。
後藤輝樹
2020年東京都知事選挙の後藤輝樹候補の政見放送です。国民に少しでも政治に関心を持ってほしいから道化を演じているという後藤輝樹氏は、番組冒頭から服を脱ぎ全裸に。最初は下ネタを連呼しているだけかと思いきや、最後には表現の自由に話を展開していきます。
かなり際どい政見放送ですが、演説の巧みさから、後藤氏の頭の良さが感じられます。
まとめ:ヤバい政見放送の候補者は実は真面目で頭良い?!
やばい、面白いと話題なった政見放送をご紹介しました。
改めてそれぞれの動画を見直してみると、ただ目立ちたいだけという人もいますが、なかには戦略的に悪目立ちしていると思われる人もいました。おそらくもともととても頭の良い方々なのでしょう。彼らがド直球の真面目な政見放送をしたら、すばらしい演説を聞けるかもしれません。