大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の主人公・蔦屋重三郎は、文学や浮世絵といった江戸時代のエンタテインメントの流行を作った”江戸のメディア王”と称される人物です。
一方、現代の日本で全国展開している、大手書店(レコード店)の一つにTSUTAYAがあります。
蔦屋重三郎とTSUTAYAは名前が同じですが、それぞれの時代のエンタテインメントを担った両者にはどのような関係があるのでしょうか?
蔦屋重三郎の子孫はTSUTAYA?両者の関係性とは?
大河ドラマ「べらぼう」の主人公・蔦屋重三郎とTSUTAYAにはどんな関係があるのでしょうか?
先に結論を申し上げると、「両者に直接的な関係はないがTSUTAYA命名には多少関わりがある」ということになります。
蔦屋重三郎とTSUTAYA創業者は無関係
TSUTAYAや蔦屋書店を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の創業者は、増田宗昭(ますだむねあき)さん。
1983年に大阪府枚方市で蔦屋書店の1号店を開業しました。
”増田”という姓からも分かるとおり、蔦屋重三郎の子孫であるとか、何かしらの血縁関係があるというわけではありません。
また、蔦屋重三郎の事業の系譜を、増田宗昭さんが継承したというわけでもありません。
TSUTAYA(蔦屋書店)の屋号の由来に蔦屋重三郎が関係していた
TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の旧公式HPの説明によると、TSUTAYAという店名の由来は以下の2つの説があるとのことです。
- TSUTAYA(蔦屋書店)創業者・増田宗昭の祖父が営んでいた事業の屋号が「蔦屋」であった
- 江戸時代の地本問屋※「耕書堂」の主人で、洒落を世に送り出したとされる蔦屋重三郎にあやかった
※地本問屋(じほんといや)とは、江戸で本を出版した本屋のこと。
蔦屋重三郎は、今で言うところの敏腕プロデューサーであり、当時の情報流通のために大きな役割を果たしたとされています。江戸と平成という時の隔たりはありながらも、カルチュア・コンビニエンス・クラブが「情報流通の企画会社」として目指すものに共通点は多いと、私たちは考えています。
カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の旧公式HPより
このようにTSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社は蔦屋重三郎の功績をリスペクトしていることが伺えます。
まとめ:蔦屋重三郎とTSUTAYAは無関係だがTSUTAYA側はリスペクトしている
TSUTAYA創業者の増田宗昭さんと蔦屋重三郎には直接的な関係はありません。
しかし、増田さんの祖父の事業の屋号が蔦屋であったことと、そして本屋という共通点、さらに蔦屋重三郎のプロデュース力に対するリスペクトがTSUTAYAという店名に影響を与えたようです。