藤田菜七子騎手が調整ルーム居室内でスマートフォンを複数回使用していたことが発覚。
JRAは藤田騎手の騎乗停止を命じました。
この記事では、藤田菜七子騎手がスマホを使用した調整ルームとはどのような場所なのか？そして藤田騎手の騎乗停止がいつまで続くのか？違反の悪質性はどれほどなのか？について解説します。
藤田菜七子が違反！調整ルーム居室内でスマホ使用を認める
藤田菜七子騎手も騎乗停止 昨年４月頃まで複数回にわたって調整ルーム内にスマホを持ち込んで通信 https://t.co/Kn8W1xXjFV
— 東スポ競馬 (@tospo_keiba) October 10, 2024
2024年10月10日発売の週刊文春で、藤田菜七子騎手が通信機器使用の規約違反を行っていることが報じられました。
この報道によりJRAは9日に藤田菜七子騎手に事情聴取を行い、藤田騎手が23年4月頃まで複数回にわたって調整ルーム居室内にスマートフォンを持ち込み、SNSアプリLINEで外部の人間と連絡を取っていたことを認めました。
さらに、23年5月に全騎手対象に行われた聞き取り調査では、スマホを使用していないと虚偽申告していたことも判明しました。
藤田菜七子は騎乗停止に
藤田菜七子騎手の違反行為は「重大な非行」であると認められ、取調書類を裁定委員会にを送付されました。
そして10月11日から裁定委員会の議定があるまでの間、藤田騎手には騎乗停止が命じられました。
この議定を受けて、正式な処分が下されることになります。
騎手がスマホ（通信機器）使用禁止なのはなぜ？
レース騎乗予定の騎手は、前日に調整ルームに入室してから、レースが終わるまで、スマホを始めとした通信機器の使用を禁止されています（レース当日の騎手控室でも同様）。
それは、競馬が大きなお金が絡む賭けスポーツだからです。
例えば馬のコンディションやレース戦略など、レース結果に影響を与える情報を外部に漏らせば、それは八百長や不正行為になってしまいます。
レースの公正性を確保するために、騎手はレース前日から外部との接触を経つ必要があるのです。
また、騎手がレース中に集中力を欠かないためにもスマホ使用は良くないと考えられているようです。
藤田菜七子がスマホを使用した調整ルームとはどんな場所？
騎手がスマホ使用を禁止されている「調整ルーム」とはどのような場所なのでしょうか？
これは、騎手のコンディションを整えることと、外部との接触を避けることを目的とした施設です。
出馬予定の騎手はレース日前日の21時までに競馬場かトレセンの調整ルームに入出しなければなりません。
調整ルームの中には、騎手の個室である居室の他に、食堂、娯楽室、浴室（サウナ完備）があり、快適に過ごすことができます。
藤田菜七子の騎乗停止期間はいつまで続く？
裁定委員会きかけられる藤田菜七子騎手は、10月11日から議定があるまでの間、騎乗停止が命じられています。
議定はいつ頃になるのかについてですが、現在、今月7日にスマホ使用違反が発表された永野猛蔵騎手、小林勝太騎手の裁定が行われています。
藤田菜七子騎手の裁定は、2人の案件の議定後か、同時進行で行われるでしょうから、議定までには時間がかかりそうです。
しかし正式な処分はその後です。裁定委員会で処分内容が決まります。
つまり、現時点では藤田菜七子騎手の処分内容は未定ですが、過去の事例をふまえると、一定期間の騎乗停止は避けられないと思われます。
では、これまでのスマホ使用違反に下された処分を見てみましょう。
過去にスマホ不適切使用が発覚した騎手事例と処分期間
昨年から若手騎手のスマホ不正使用が相次いでいます。
過去の事案と処分期間は以下の通りです。
| 今村聖奈騎手 | 調整ルームで角田大河騎手と通話 | 角田大河騎手とともに 30日間の騎乗停止 |
| 永島まなみ騎手 古川奈穂騎手 河原田菜々騎手 小林美駒騎手 | 騎手控室でスマホを使用し、騎乗馬のオッズや過去のレース映像を閲覧 | 30日間の騎乗停止 |
| 水沼元輝騎手 | ・複数回にわたり調整ルーム内でスマホ使用（飲食店予約やブラウジング、SNS閲覧） ・他者との通話 ・スマホケースのみを預ける偽装工作 | 9ヶ月の騎乗停止 |
騎手によって騎乗停止期間に差がありますが、この差は悪質性の高さです。
水沼騎手以外の騎手は、騎手同士の通話や、レース資料の閲覧などで、外部との通信はありません。
一方で水沼騎手は、SNSの使用や外部との通話記録があり、さらにはスマホを持ち込む際に偽装工作まで行っていました。
藤田菜七子騎手の場合も悪質性の高さが焦点となるでしょう。
藤田菜七子の悪質度は？処分は重い？
藤田菜七子騎手の違反については、「重大な非行」とみなされているように、悪質度は高いと考えられます。
- 外部とのLINEのやり取り
- 過去に複数回の使用
- 聞き取り調査での虚偽申告
明らかとなっているこの3点の違反だけでも、30日間騎乗停止処分を受けた騎手らと比較しても悪質であるといえます。
ここに、もしスマホ持ち込みの際の偽装工作なども加われば、水沼元輝騎手と同等の9ヶ月間騎乗停止もしくはそれ以上の処分が下される可能性も考えられます。
ちなみに、いま現在裁定委員会にかけられている永野猛蔵、小林勝太両騎手は、スマホを2台持ちして1台のみを預けるという偽装工作が判明しており、処分は重くなるのでは？と予想されています。
まとめ：藤田菜七子騎手のスマホ違反は悪質性が高い
藤田菜七子騎手はスマホを使用して外部と通信しており、さらにそれが1回ではなく複数回だったという点からも違反の悪質性は高いと判断されています。
過去の似た事案では、外部と通信+スマホ持ち込みの偽装工作を行っていた水沼元輝騎手が9ヶ月間騎乗停止の処分を受けており、藤田菜七子騎手もこれに近い重い処分が下される可能性があります。
昨年から相次ぐ若手騎手のスマホ使用。もしかしたら若手の中では「みんなやってるし」という認識が広まっているのかもしれません。